勿体ぶりました!美味しい麺と美味しくない麺があると・・・。
まあ、美味しくない麺と言う表現は、正しくはないのですが・・・。
麺は、寝かして2日目以降の麺を食べていました。
どちらかと言うとコシも無く、噛みごたえが無くボソボソした感じでした。
正直な所、イマイチな麺だなと思っていました。
でもかんすいも使わず、内麦で作った麺でっせ!
細かい所は大目に見ておくれやす~・・・的に、開き直っていました。
しかしたまに「・・・ん?」と言う麺に当たる事があるんです。
噛みごたえがボソボソした感じでは無く、プリッとした感じで
麺全体がツルッとしていてコシがある不思議な麺・・・。
「こいつは、どのような条件がそろえば出来上がるんだろう?」
と、その当時はからくりが解らずに、そのような奇跡の麺とたまに出会うと
「・・・???・・・」と?マークを頭の上に咲かせていました。
そしてついに「・・・!!!・・・」という瞬間を迎えるのです。
「お前かー!!!・・・とうとう見つけたぞー・・・!!!。」
ある条件を満たした麺だけに見られる症状。
打ち立ての麺は、小麦粉と卵が交じり合ったそのまんまな感じの質感。
それが4日間冷蔵庫でお過ごしになられると、すこし色合いが透き通ってくる・・・
・・・透明感が出てきて、少し光沢が出てくる・・・。
コイツです!紛れもなくコイツです!・・・不思議な麺の正体は!
今まで開き直って欠点だと認めていなかった欠点が、苦労も無く解消です。
たった4日間冷蔵庫でお過ごしになられると言うだけで・・・。
ここで初めて『熟成麺』の誕生です。
やった!・・・と・・・偶然ながら手に入れてしまったのです・・・最強の麺を。
ただ・タダ・閑古鳥がピヨピヨと鳴いてただけなんです。
心底追い込まれていただけなんです。
麺の神様は我々を見捨てていなかった!!!(いるか・・・そんな神様?)
でも本当に奇跡だったと思い知るのは、その後色々と試してからでした。
あのまま低加水の麺のままで押し通していたら、この奇跡の麺は
誕生していなかったでしょう。
しかも加水を思い切って上げたのも奇跡の要因でした。
中途半端に様子を伺いながら上げてたら、出会えなかったかもしれません。
微妙な水分量と、熟成に適した微妙な冷蔵庫の温度、そして熟成期間。
すべてが整わないとなかなか上手く行かない事が、のちのち判明してきます。
たまたま・・本当に・・たまたま偶然に出会えた、奇跡の麺。
最初は余り期待もしていなかった、無かんすいの内麦無添加麺。
そののち大崩れしたスープは、長い長い迷走期間に
入ってしまうのですが、この危機をなんとか乗り越える事が出来たのも、
この『奇跡的に偶然現れた美味しい麺』のおかげです。
麺の美味しいお店として少しづつ認知して貰えたのだと・・・。
なんとかそれで危機を乗り越えられたのではないかと・・・。
麺の神様に感謝したいと思います。(佐野さんでは無いよな?)
さてさてこれからドースル???
って事なんですけど・・・問題が山積でして・・・麺など後回し・・・
という訳にもいかず、混乱に混乱を重ねて迷走して行くのでした。
ただなんとなく旭川ラーメンに影響を受けて始めた、低加水の麺。
確固たる信念を持って始めた訳ではない、中途半端な麺。
「よし!品川製麺さんに言われた通り、加水は高めでやろう!」
と、あっさりと趣旨を変えちゃいます。
いきなり水分量10%UP!!!
オープンから約2週間位で、仕様の大幅な変更を余儀なくされました。
今となっては伝説の『水分量30%の低加水・太麺』の物語でした。
(勝手に伝説にするな!って言うか誰も知らないですよね・・・)
いきなり水分量10%UP・・・なんて書くのは簡単ですけれど、
これまた同じ麺を作るという作業をしていても、仕事の難易度が違う。
かんすいも添加物も使っていない特殊な麺なので、一般に流通してる麺とは
同じ土俵では比べられないので、あくまでもうちの主観なのですが・・・。
どちらかと言うと、加水が高い方が仕事が難しいと思います。
加水の低い麺は、乾燥にさえ気を付けてれば麺帯は扱いやすいのですが、
加水の高い麺は、麺帯が柔らかく湿気に弱いのでくっ付きやすく・・・・
・・・・まあこんな事書いてもヨクワカラナイですよね・・・スミマセン。
なんせオープンして間もない時期に、大幅な仕様の変更なので
技術的にも追いつかず、再び新しい試練が始まってしまいました。
いままで生きてきた中で、これだけ大きな試練や絶望が一度に大量に
なだれ込んできた経験は初めてだったので・・・いやもう大変でタイヘンデ・・・。
おっと!昔の事を思い返していくうちに、だんだん辛くなってきて話が逸れました・・・
麺の話でしたね。そうそう加水が高くなったんですよ。
でも麺の扱いは難しくなったものの、クオリティーに関してはよく判らなかった、
というのが本音でした。
そして何回も書いていますが、閑古鳥がピヨピヨと泣くんです・・・もとい!鳴くんです。
すると当然のことながら麺も余るんです。毎日毎日・・ピヨピヨ。
そしてそれを毎日毎日食べるんです・・・あ!今も食べてるか!
と言うか、当初は作って一晩寝かせて翌日に出し切る計画でした。
でも閑古鳥がピヨピヨと泣くもんですから、どんどん麺が古くなっていくんです。
その当時の感覚としては、
「お客さんに出せない古くなった麺を、我々が腐る前に食べなければ。」
みたいな気分でした・・・残飯処理ではないですが・・・ロスにしない為に
自分達が犠牲になって古い麺を食べる・・・後ろ向きな気持ちでした。
しかし結果としてこの閑古鳥がピヨピヨのおかげで、偶然にも発見してしまうんです。
美味しい麺と美味しくない麺を!!!・・・エヘヘ
勿体ぶりまして、この続きは次週に持越しです・・・ピヨピヨ。
さあ!製麺機は手に入れました。
いよいよ【かんすいを使わない国産小麦粉で作る麺作り】への無謀なる
チャレンジのはじまりハジマリ~。
最初はなんとあのラーメンの鬼、佐野実さんの支那そば屋で使っていた、
今となってはかなり入手困難な『はるゆたか』を、贅沢にも使ってました。
その後、品薄で手に入らなくなりましたが・・・。
外麦(外国産小麦)はおろか、内麦(国産小麦)の事などヨクワカラナイ・・。
だいたい麺だとメーカーごとに『製麺用にブレンドされた小麦粉』が、一般的に
使われているのではないでしょうか。
やはり餅屋は餅屋ということで・・・小麦と言えばパン屋さんでしょう。
まんまる堂の数少ない飲食店でお付き合いが在るところ・・・・・・・・
・・・・・豊橋にある『ぱん工房Peche(ぺシュ)』さんのオーナーさんから、
内麦の事について色々とアドバイスや情報をもらったおかげで、
我々のような素人が無謀なるチャレンジを出来たのだと・・・・感謝・感謝デス。
なんか移転するという話を聞いていますが・・・連絡が無いな・・・・・・・・・
・・・・感謝の気持ちを込めて花輪など・・『まんまる堂』として・・・・送りたいのにな~。
ケンちゃん・・・連絡くださ~いネ。
おっと!話が脱線してしまった。
内麦の『はるゆたか』を使い、安全な卵と少々のデンプンとグルテン・・・・
・・・天日塩と水・・・。水はまだ最初の頃は浄水器を通しただけの水でした。
水分量は小麦粉の32%ぐらいだったかなー???
太目のちぢれ麺。(今よりもかなりの太めでした。)
教えてもらった通りに作って、一晩寝かせてから提供する・・・・と言う段取りでした。
卵やデンプンやグルテンの量など変えて何回も何回も試作して・・・・
まあ、こんなもんかいな・・・ここから先はそのつど・・そのつど・・変更して・・
・・とりあえず、よくは判らないけど・・・いってまえ~~~的な感じでオープンに
突入して行くのでした。
そして前にも書きましたが・・・オープンは結果として想像の範疇を超えた
技術的な未熟による大失敗を、しばらく取り返す事が出来ずにその後・・・
記録的な大惨敗を喰らい続け、閑古鳥がピヨピヨと鳴いてしまうお店に・・・。
どちらかと言うと、スープは自信がありました。
麺はかんすいを使っていないのだから、少々のコシのなさだとか茹で伸びの
早さなどは、大目に見てください的なスタンスでした。
しかし当てにしていたスープは大迷走!!!
麺もやはり今ひとつじゃないかいな・・・と問題は山積。
さてさてこれからドースル???と言う所で
時間となりましたーーーー。まぁーたらーいーしゅーーージャジャジャン!