少し前の話ですが、アルバイトの女の子が「お土産です。」と、言って
渡してくれたのが、「バリィーさんの焼きしょこら」というお菓子でした。
「へ~・・・バリィーさんてどこのイメキャラ?」と聞くと、
「愛媛県の今治市です。部活の合宿で行ってました。」
「今治に行ってきたん?じゃあ『焼豚玉子飯』食べてきた?」
「・・・そうなんですよ。お弁当で出てきたんですが・・・まんまる堂と同じ
名称のメニューがあるんだなーと、ビックリしました。」
「イヤイヤ。あっちが本家本元。こっちのはアレを模倣したメニューなの。」
「そうなんですかー!でもキャベツが入ってましたよ。」
「キャ、キャベツ~?そんなもの入ってた?・・・記憶ないな~。」
ってな会話がありました。
そうなんです。まんまる堂で出している『やき豚玉子めし』と言うメニュー、
今治市で食べた『焼豚玉子飯』に感動して、作ったメニューなんです。
調べてみました・・・今や凄い事になっています。
キャッチコピー・【今治市のソールフードにしてご当地グルメの筆頭!!】
今治焼豚玉子飯・世界普及委員会・・・というホームページを発見しました。
リンクを貼っておきます。興味のあるお方は、どうぞ・・・面白いですよ。
B-1グランプリにも出品している、今治市のご当地グルメ。
ワタシが食べたのは、今から20年以上も前の話。
食ベログもなければ、と言うかまだインターネットなんてあったかなー
・・・というぐらい遥か昔のお話。
当時、今治で半年の期間契約で働きに来ていました。
その時地元の人に、中華料理屋に連れて行ってもらい、
「とりあえずこれが美味しいから、食べてみろ。」みたいに言われて、
食べさせられたのが、『焼豚玉子飯』でした。
未体験の味に感動・・・何よりも、名前の響きにやられました・・・。
や・き・ぶ・た・た・ま・ご・め・し・・・男がワシワシ食べる!みたいなね。
それから事あるごとにその店に行き、『焼豚玉子飯』を食べました。
その当時のワタシは、まだ頻繁に外食するという習慣もお金もなかったので、
『焼豚玉子飯』とは、『天津飯』や『中華飯』と同じく、中華料理のご飯物だと
思ってたんです・・・っだって中華料理屋でしか食べてないし、名前もねー
・・・漢字だし、『天津飯』や『中華飯』と並べると、ほら、中華料理っぽいでしょ?
で、今治での仕事が終わりまた神戸に帰って来ました。
その頃くらいから収入も増え、食べ歩きみたいな事も始める年頃になりました。
そして中華料理屋に行くと必ず、『焼豚玉子飯』というメニューを探すのですが、
ない!・・・どの店にもない!・・・???あれ?・・・おかしいな?
そんな事を繰り返していくうちに、ハタ!と気が付きました。
「そうか!『焼豚玉子飯』というのは、今治でしか食べれないのか」、と。
そうなんです。今で言うご当地メニューだったのです・・・中華料理ではなかった。
それから10数年後、豊橋でお店をやる時に、この『焼豚玉子飯』は、
絶対にメニューに入れてやろう!と秘かに企んでました。
しかし食べたのは遥か昔・・・一度、今治りまで行って味を確認しようかと
思ったのですが、時間も資金もなく「これは気合で作るしかないなー。」
とあきらめ、過去のかなり曖昧な記憶を頼りに、作ることに決めました。
記憶では・・・ご飯の上に、チャーシューが4枚程度乗っていて、
半熟の目玉焼きが2玉に醤油ベースの甘めのタレ・・・程度の記憶です。
「まあ、とりあえず作ってみるか・・・」と、なんとなく雰囲気で作り始めました。
タレは、チャーシューダレを使い、醤油と砂糖と酒、生姜などを使い、
何回も試作して「なんとなくこんな感じかな?」程度に仕上がったので、
ご飯の上にチャーシューを4枚置き、タレをかけて、目玉焼きをのけって、
食べてみます。
「おー・・・なんとなくこんな感じやけど・・・・こんなんで、いいのかなー?」
なんせ、10年以上前に食べたっキリですから・・・記憶は曖昧です。
「ん~何か足らないような、気がする・・・?」とも、思ってしまうものです。
そこで、ネギ足して、刻みのりも足して食べてみると、
「お!こんな感じじゃなかったっけ。コレコレ!いい感じやな!」
そしてチャーシューも食べにくいので、サイノメ状に変更。
勝手に過去の記憶を自身で改ざんして「これが正解やな!」と決め付けました。
名前も全部漢字かどうか・・・忘れてしまったので「まあ、いいや」
と言う事で、勝手に『やき豚玉子めし』にこれまた、改ざん。
そしてランチセットなどで使いやすいように、目玉一玉の(小)まで、
勝手に作る有様・・・。
こうなってしまったら、開き直ってこう言い切るしかないですね・・・。
「オリジナルのメニューです」と・・・(これまた無理があるなー)
少し前にもお客さんに「いやーまさか名古屋で『焼豚玉子飯』が
食べれるとは、思っていなかったです。」と、言われたので、
「今治の方ですか?いやーうちの『やき豚玉子めし』は、本家と違って
ナンチャッテなんですけどもねー」と、頭を掻くしか仕方のない有様です。
このような経緯で出来た、今やまんまる堂の、ほぼオリジナルメニュー
である、『焼豚玉子飯』・・・じゃなかった、『やき豚玉子めし』も
これからもご贔屓にしてくださいね。ほぼ・・・オリジナル・・・ですから。
あ!・・・でもバイトの女の子が食べた「キャベツ入り」って、なんでしょう?
そんな『焼豚玉子飯』もあるのかなー?ん~・・・奥が深いぜ!
さすが【今治市のソールフードにしてご当地グルメの筆頭!!】ですね。