さて、いよいよラーメン屋での修行?の始まりなのですが。
ラーメンが好きだから働きに来た訳ではなく、ただの流れで来た世界なので。
ラーメンを作りは本来どうあるべきなのか、全く知識がないままの体験でした。
だか今このお店で行われている作業が、ラーメン作りだと信じて疑わないですよね。
振り返ってみれば「ブレンドした業務用のタレにほぼ水に近いスープ。」
今現在まで脈々と続いてる、典型的な業ダレのラーメン屋だったのです。
(愛知県のお店ではないですよ)
しかしその当時そんな知識もなかったので、こんなもんなんだと思っていました。
こうやってラーメンを作るんだと、疑いもしませんでした。
麺場に立てるようにと、賄いは毎日自分が食べる一杯のラーメンを作って試食です。
何日続いたのでしょうか。 結構食べたと思います。
そして試験でOKをもらい麺場に立てるようになってから、
賄いは自由に作っていい事になりました。
そしてそれからそのお店を辞めるまでの一年弱、店のラーメンは食べなかったです。
不味いとは思ってなかったのです。 逆にそこそこ美味しいんじゃないかなと・・・。
じゃあ、何故食べなくなったのか。 不思議でしょ?
その答えはただなんとなく食べたくない。
そこそこ美味しいと思ってるのに身体が受け付けない。
賄いで店のラーメンを食べるという事を、無意識に避けてたんだなーと。
自然に自分の身体が拒否するものを提供して、生業とするこの矛盾・・・。
その時の事を思い出して、自分で店をやる時に芽生えた気持ちが
「自分で作ったものが、自分の身体が受け付けないものであってはならない。」
「自分が食べれないものを、お客さんに提供してはならない。」
そしてそれが添加物うんぬんと相まって。
「自分達がまず安心して、食べることが出来るもの。」
「そして自分達の家族にも安心して食べさせられる物しか提供しない。」
が、お店を作るときのスローガンになりました。
自分達が作っているもので、自分達の身体にダメージを喰らわすなんて・・・。
本末転倒じゃあーりませんか。まず、自分たちの役に立つ物でなければ!と。
これが無添加でらーめんという、コンセプトの始まりでした。