愛知県長久手市 まんまる堂では無添加食材のみ使用! お子様連れでも、妊婦さんでも安心してお食事して頂けます

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秘儀de奥義の麺作り⑨

カテゴリ : 秘儀de奥義の麺作り

~を麺に練りこんだ』シリーズのお話です。

モロヘイヤ、ホウレン草、小松菜、かぼちゃ、人参、とうもろこし、さつまいも、

等の野菜や、各種スパイス、バジルなどの香味野菜、ライ麦や雑穀等々・・・。

色々とチャレンジしてきました。

 

 


これもやはり根底にあるお店の基本理念・・・『少しでも身体の役に立つものを・・・』

提供するお店で有りたい、との思いから始めました。

 

 


最初はカレーだったか、モロヘイヤだったか・・・。

カレーといってもその当時流行の、秋ウコンを使ってました。

モロヘイヤは言わずもがな・・・夏に必要な栄養の塊ですもんね。

 

 

麺にも小麦以外の栄養を入れてしまえ!・・・的な。

他のラーメン店とのコンセプトの違いを、明確にするためでもありました。

そして考える事を止めない・・・既成の考えに縛られない自由な発想を続ける・・・

為にも、麺・・・中華麺だからといって『バカの壁』を建てないで、可能性を模索する・・・

・・・なーンテ!カッコつけてしまいました。

 

 


でもラーメンの世界はそれが許されているんですよ。

その自由さ加減がこの業界に参入した、大きな理由です。

自分達で商売をやるんです。人が歩いていった道と同じ道を歩くなんて・・・ツマラナイ。

限定メニューは顕著にその路線で突き進みたいですな・・・まんまる堂にしかない・・・。

 

 


あと、色合いも大事な要素になって来ます。やはり見た目・・・。

見た目で彩りのインパクトがあれば、その料理の世界に入りやすいですもんね。

季節感と言いましょうか・・・四季折々の彩り、とでも言いましょうか・・・。

 

 


今だったら『冷しつけ麺』。

モロヘイヤに始まって今は真菜・・・要するに緑がかった彩りですね。

見た目だけで清涼感のでる感じ・・・そのメニューの世界に入りやすい。

同じ夏だからと言って今『ごま冷し』で使ってるとうもろこしの麺の黄色では、

『冷しつけ麺』の納涼感が出ないんじゃないかと・・・思いますが・・・。

 

 

ただ・・・今回の真菜の麺・・・モロヘイヤ、ホウレン草、小松菜などと同じ野菜の仲間

なのですが、色・・・緑色の色抜けが早い・・・というかすぐ透明感が出てくる、

と言いましょうか・・・ん~やはり同じ野菜の仲間と言ってもこの違い・・・奥が深い。

 

 


奥が深い・・・と言えば色々練りこんでいきましたが、このように何らかの変化を

もたらす場合もあります。

たとえば、さつまいもの麺をやったときには、もちもち感が増しました。

たぶん、さつまいものデンプンの作用だと推測されるのですが・・・

そのような発見もまた勉強になり、次に繋がりますね。

 

 


最後に実際にあったお話を・・・。

冬場、『ほかほかつけ麺』でホウレン草の練りこみ麺を出してました。

温かい和ダシの出汁に、そのホウレン草の麺を泳がしている形です。

 

 


年配のご婦人がお一人でいらっしゃって、お召し上がり頂きました。

お帰りの際、レジでワタクシにこうおっしゃいました。

「温かいおつゆに、ほんのり麺からホウレン草のお味が溶け出して

・・・とても美味しかったです。」と・・・。

 

 

いやービックリしました!!!・・・すごいな、と。

そんなお味感じた事ないなー、と。作り手なのに・・・(恥)

いやいやこの味覚レベルのお客さんも店に来てもらってるんだ。

己の低レベルの味覚はさて置いても、気を引き締めないと!

このようなお客さんにも喜んでもらえるように、精進しないと・・・。

と、とても身が引き締まる思いをしたことが、忘れられません。

 

 


長々と麺シリーズを続けてきました。

ここらで一旦終了でございます。ご清聴ありがとうございました。

 

 

2012-08-28 00:40:02

秘儀de奥義の麺作り⑧

カテゴリ : 秘儀de奥義の麺作り

まんまる堂の麺は新しい時代の麺ですよね?

少し誇ってもいいんじゃないですか?・・・なんて自画自賛!を

調子に乗ってもう少し・・・。

 

 


それだけでは飽き足らずに、麺に全粒粉などもブレンドし始めました。

豊橋時代からやっているので、10年前にはすでに今流行の(流行ってる?)

全粒粉入り麺をやってたんですから、これまた時代の最先端!(自画自賛!!)

 

 


それ以外にも『~を麺に練りこんだ』シリーズもやってきました。

モロヘイヤ、ホウレン草、小松菜、かぼちゃ、人参、とうもろこし、さつまいも、

等の野菜や、各種スパイス、バジルなどの香味野菜、ライ麦や雑穀等々・・・。

色んな物を練りこみに、練りこんできました!!(自画自賛!!!)

 

 


「で?なに?それが何の自慢な訳?」・・・と、なりますか。

いやいや、意外にやってないですよ・・・他店ではこんな変わった事。

いやいや、変わった事をやりたい!・・・との理由だけではないんです。

 

 


やはり根底にあるお店の基本理念・・・『少しでも身体の役に立つものを・・・』

提供するお店で有りたい!!!・・・その一食が、少しでもそれを食べてる人の

元気の源になるように・・・と・・・どうですか?素晴らしいでしょ(自画自賛!!!!)

・・・はい、もういいですね・・・(!!!自画自賛!!!)は・・・

 

 

なにもカッコいいから全粒粉を使ってる訳ではないのです。

少しでも栄養価を上げようと・・・小麦の栄養を丸ごと身体に取り込んで

貰おうと・・・その為の全粒粉ブレンドなのです。

 

 

ただしこの全粒粉ブレンド、欠点がありまして・・・・・・。

小麦の「ふすま」が入ってるので、麺にすると切れやすいのが難点。

だからお店ではつけ麺や限定メニューの麺など、やや太めの麺でしか使えない

んです。あと食感に異物感があるので、その理解が無ければすべての麺に

使うのは・・・ちょっと難しいかな、と考えています。

 

 


豊橋時代は暇だったので、『限りなく全粒粉100%に近い麺』だの

『半分以上ライ麦を使った黒い麺』だの、お客さんに出せないマニアックな麺を

作って楽しんでいました・・・麺の可能性はどこまで広がるか~なんて。

 

 

あと、米粉を使った麺も何度かトライしてみました。

なんとか小麦アレルギーの人が食べれるらーめんを、と思いまして・・・。

でも色々と調べもましたが、今の製麺の設備では米粉100%は難しいです。

 

 


スープは『しおまる』なら小麦を原材料として使っているものは排除しているので

対応できるのですが・・・今の現状では小麦を使っていない『既製品』の麺で

対応するしかないので・・・高くなっちゃうんですよね・・・申し訳ないなと思います。

 

 

なら何%ぐらいブレンドすれば麺として面白いかとトライしてみましたが・・・

最初30%でやってみたのですが・・・何と言いましょうか・・・ツルツルしてる

・・・いや、しすぎてる・・・弾いちゃうんですよね、スープを。

持ち上げが悪いんです。20%でなんとか使えるかなー・・・程度なんですよね。

余り意味が無い・・・と申しましょうか・・・残念な結果でした。

 

 

やはりご飯はご飯として食べるのが一番だなーと。

まんまる堂のメニューとしては、やはり麺プラスぶっかけ飯が最強だな、と。

更に玄米だと完全食だな、と。

我々スタッフはほぼ必ずと言っていいぐらい、ご飯(玄米)で〆ます・・・毎食。

 

 

おっと!話がいつものように脱線してしまった。

『~を麺に練りこんだ』シリーズのお話は次週に持越しです。

 

 

 

2012-08-20 22:17:18

秘儀de奥義の麺作り⑦

カテゴリ : 秘儀de奥義の麺作り

かんすいを使った麺の、あの独特な臭いがワタクシの好みではない。

・・・と言う話でした。

でもあの臭いこそが、ラーメンであり中華そばであるんですよね。

 

 


たまにラーメンの本なんかに「かんすい少なめで作った麺を使用。」

などと書いてるのを見ると、やはり気にはなっているんだな・・・と。

でも確かに小麦粉だけでは、中華麺らしい強いコシが出ないのも事実。

 

 


じゃあうちの麺みたいに、卵を使って低温で数日熟成させて・・・・となると、

いやいや・・・これはかなり難しいでしょうな。

製麺業者に委託してる場合は特に難しい。

まず安全面にかなり気を配らないと・・・この麺は腐りますから・・・。

 

 

 

普段の管理もそうですが、配達中の温度管理もしかり。

お店側にも麺を冷蔵庫で絶対に管理をしてくれと・・・何度も何度も

繰り返し念を押して懇願しなければならないでしょうし・・(食中毒が怖い)

そのリスクを考えると・・・とてもとても、やってられないでしょうね。

 

 


かんすいを使うと言う事は、それ以外の便利さをもセットで使うことです。

たとえば真夏にクソ暑い厨房内で、出しっぱなしでも腐らない最強の麺。

「・・・エ!」て驚くぐらい日持ちする魔法の麺。

・・・・そりゃ利便性、経済性を考えれば・・・手放せないですよね。

それに、やはりラーメンの麺はかんすい有りきの論調が多いですし・・・。

 

 

しかもコストがかかる・・・。

あるテレビの番組で、かなり低価格で営業しているとあるチェーン店の

特集を見たことがあるのですが・・・たしかラーメン一杯200円前後

だったような・・・記憶が曖昧でスミマセン。

 

 

その記憶は曖昧なのですが、はっきり覚えているのがそのラーメンの

原価・・・たしか40円ちょっとだったんです。

「うぁ~・・・・ラーメン一杯の原価と、うちの麺一玉の原価と同じか~・・」

と、かなりビックリした記憶があります。

 

 


もちろん巨大なチェーン店と、ちっぽけな個人店と仕入れの規模が違うので、

単純に原価では比較しては不公平なのですが・・・。

でも、よく40円ちょっとの原価である事を公表するなー・・・とビックリしました。

売値が200円だとしても・・・そんなもん食べたかないやい!

と考えるのは・・・器が小さいですか?

いや、違うなー。200円位で売ってるものに40円も原価を掛けてっまっせ!

って言う事なのかな?自慢なのかな?・・・ん~理解できん・・・。

 

 


おっとっと!またまた話が脱線してしまった。

要するにですねー・・・言いたい事は・・・ホント・・・こういうことなんです。

『かんすいを使った麺の臭いが嫌い!!!』

・・・・あれ・・・振り出しに戻ってしまった・・・。

 

 

でも・・・言いたい。

かんすいの入って無い麺でいいんじゃないですか?

色んな薬品と引き換えに、不自然なコシ・・・いりますか?

やはり消費者の問題でもあるんですよね。皆が理解しないと。

新しい時代ですよ(ホント?)・・・かんすいを使わない

新しい中華麺の時代です。

 

 

ラーメンのスープもかなり進化している状況の中、

戦後経済的に厳しい時代に生まれた中華麺はその時代のまま・・・。

麺もスープと同じように進化して行くべきではないかと・・・。

 

 

って考えると・・・どうですか・・・まんまる堂の麺は新しい時代の麺ですよね?

偶然から出来た麺とはいえ、少し誇ってもいいんじゃないですか?

エヘヘ・・・調子に乗るな!と怒られそうなので・・・今回はここまでです。

 


 

2012-08-13 11:06:44

秘儀de奥義の麺作り⑥

カテゴリ : 秘儀de奥義の麺作り

なんとなく、まんまる堂の麺は『奇跡が勝手に舞い降りて』出来上がった

物であることが、ご理解して頂けたのではないかと思います。

そして未だに解らない事だらけです。メンハ、ムツカシイ・・・。

神様である佐野実先生も、その様によく仰っています。

 

 


同じ水分量で、同じくらいの室温、湿度なのに出来が微妙に違うのは

当たり前。いつも??????てな感じです。

今うちの店では2人で麺を作っているのですが、ほとんど同じ条件で

作ってもやはり違いがある・・・・。

ものすごくいい麺の時もあれば、今ひとつかなという時もあります。

いやはや、麺の道を極めるのは遥か彼方の岸、遠い遠い道のり・・・・。

 

 


ところで皆さん、かんすいってどう思います?

やはり中華麺にはかんすいが必要だと思いますか?

ちょっとここでかんすいについての豆知識・・・・。

 

 

 

・・・かんすいとは・・・一般に炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)の単品

または混合物と考えられています。

食品添加物メーカーで製麺工場に出荷しているかんすいの多くは、

リン酸塩や重合リン酸塩をブレンドしたものです。

リン酸を入れる目的は、主に麺の歩留りをよくする、色むらを防ぐ、

ゆで汁のにごりを少なくするなど、経済性と外観の良さのために用いられています。

プロピレングリコール(プラスチックですな)を防腐剤として使用している麺もあります。

 

 


まあ要するに、まるで中華麺独特のコシや食感を出すためにはかんすいは

必要不可欠(もちろんそれはある意味正解なのですが)だと装って、それ以外の

メリット・・・歩留りをよくする、色むらを防ぐ、ゆで汁のにごりを少なくする、保存性を

高める、・・・など経済性と結びついたプロパガンダにしか過ぎない、と思ってます。

 

 


難しいことは抜きにしても、ただ単純に臭くないですか?

あの独特のモア~としたアンモニア臭とでもいうのですか・・・?

あれ、皆さん好きですか?っていうかアレが無いと物足りないですか?

 

 

近頃めっきり他店のラーメンを食べなくなりましたが、まだ食べる元気が

あった頃よく思ってたのが、あの臭みがすべてを支配してしまって残念

だなー、という思いでした。

せっかくスープに工夫を凝らして香り高く仕上げても・・・すべてが台無し。

店主はこの屈辱に耐えれるもんかいなー、と疑問に思っていました。

 

 


でももしかしたら、ヒントはむかし豊橋時代にお客さんに言われた一言。

「お前の所のは、ラーメンの香りがしない!」(よく色んな事言われてるでしょ)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ラーメンの香り???

???・・・これの意味がよく判らなかったんです・・・???

でも他店のラーメンを食べに行った時に、麺を持ち上げた瞬間に・・・モア~っと・・・

・・・「!!!これかー、ラーメンの香りの正体は!!!・・・理解しました。」

 

 

そのように考えるとアノ香りも計算ずくで、トータルしてラーメンなんだ!・・・と。

ん~そうやって考えると、うちのらーめんは益々ラーメンから遠ざかってるなー。

そりゃ色々と言われるのは、しゃーないなー・・・とあきらめが付きました。

 

 

それでも、色々と言われても、嫌なものはイヤです!!!

あんな香りは我々のお店のらーめんには不必要です。

感情としても受け入れられません。こんなものにお金を投資するなんて。

たとえ、天然物でもあの臭みには耐えられない!!!

 

 

ん~。終わりません・・・続きは来週へ。

 

 

2012-08-08 22:45:54

秘儀de奥義の麺作り⑤

カテゴリ : 秘儀de奥義の麺作り

勿体ぶりました!美味しい麺と美味しくない麺があると・・・。

まあ、美味しくない麺と言う表現は、正しくはないのですが・・・。

 

 

麺は、寝かして2日目以降の麺を食べていました。

どちらかと言うとコシも無く、噛みごたえが無くボソボソした感じでした。

正直な所、イマイチな麺だなと思っていました。

でもかんすいも使わず、内麦で作った麺でっせ!

細かい所は大目に見ておくれやす~・・・的に、開き直っていました。

 

 

しかしたまに「・・・ん?」と言う麺に当たる事があるんです。

噛みごたえがボソボソした感じでは無く、プリッとした感じで

麺全体がツルッとしていてコシがある不思議な麺・・・。

 

 

「こいつは、どのような条件がそろえば出来上がるんだろう?」

と、その当時はからくりが解らずに、そのような奇跡の麺とたまに出会うと

「・・・???・・・」と?マークを頭の上に咲かせていました。

 

 

そしてついに「・・・!!!・・・」という瞬間を迎えるのです。

「お前かー!!!・・・とうとう見つけたぞー・・・!!!。」

ある条件を満たした麺だけに見られる症状。

 

 

打ち立ての麺は、小麦粉と卵が交じり合ったそのまんまな感じの質感。

それが4日間冷蔵庫でお過ごしになられると、すこし色合いが透き通ってくる・・・

・・・透明感が出てきて、少し光沢が出てくる・・・。

コイツです!紛れもなくコイツです!・・・不思議な麺の正体は!

 

 

今まで開き直って欠点だと認めていなかった欠点が、苦労も無く解消です。

たった4日間冷蔵庫でお過ごしになられると言うだけで・・・。

 

 

ここで初めて『熟成麺』の誕生です。

やった!・・・と・・・偶然ながら手に入れてしまったのです・・・最強の麺を。

ただ・タダ・閑古鳥がピヨピヨと鳴いてただけなんです。

心底追い込まれていただけなんです。

麺の神様は我々を見捨てていなかった!!!(いるか・・・そんな神様?)

 

 

でも本当に奇跡だったと思い知るのは、その後色々と試してからでした。

あのまま低加水の麺のままで押し通していたら、この奇跡の麺は

誕生していなかったでしょう。

しかも加水を思い切って上げたのも奇跡の要因でした。

中途半端に様子を伺いながら上げてたら、出会えなかったかもしれません。

 

 

微妙な水分量と、熟成に適した微妙な冷蔵庫の温度、そして熟成期間。

すべてが整わないとなかなか上手く行かない事が、のちのち判明してきます。

たまたま・・本当に・・たまたま偶然に出会えた、奇跡の麺。

最初は余り期待もしていなかった、無かんすいの内麦無添加麺。

 

 

そののち大崩れしたスープは、長い長い迷走期間に

入ってしまうのですが、この危機をなんとか乗り越える事が出来たのも、

この『奇跡的に偶然現れた美味しい麺』のおかげです。

麺の美味しいお店として少しづつ認知して貰えたのだと・・・。

なんとかそれで危機を乗り越えられたのではないかと・・・。

 

 

麺の神様に感謝したいと思います。(佐野さんでは無いよな?)

 

 

2012-07-31 00:01:07

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