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秘儀de奥義の麺作り④

カテゴリ : 秘儀de奥義の麺作り

さてさてこれからドースル???

って事なんですけど・・・問題が山積でして・・・麺など後回し・・・

という訳にもいかず、混乱に混乱を重ねて迷走して行くのでした。

 

 

ただなんとなく旭川ラーメンに影響を受けて始めた、低加水の麺。

確固たる信念を持って始めた訳ではない、中途半端な麺。

 

 

「よし!品川製麺さんに言われた通り、加水は高めでやろう!」

と、あっさりと趣旨を変えちゃいます。

いきなり水分量10%UP!!!

オープンから約2週間位で、仕様の大幅な変更を余儀なくされました。

今となっては伝説の『水分量30%の低加水・太麺』の物語でした。

(勝手に伝説にするな!って言うか誰も知らないですよね・・・)

 

 

いきなり水分量10%UP・・・なんて書くのは簡単ですけれど、

これまた同じ麺を作るという作業をしていても、仕事の難易度が違う。

かんすいも添加物も使っていない特殊な麺なので、一般に流通してる麺とは

同じ土俵では比べられないので、あくまでもうちの主観なのですが・・・。

 

 

 

どちらかと言うと、加水が高い方が仕事が難しいと思います。

加水の低い麺は、乾燥にさえ気を付けてれば麺帯は扱いやすいのですが、

加水の高い麺は、麺帯が柔らかく湿気に弱いのでくっ付きやすく・・・・

・・・・まあこんな事書いてもヨクワカラナイですよね・・・スミマセン。

 

 

なんせオープンして間もない時期に、大幅な仕様の変更なので

技術的にも追いつかず、再び新しい試練が始まってしまいました。

いままで生きてきた中で、これだけ大きな試練や絶望が一度に大量に

なだれ込んできた経験は初めてだったので・・・いやもう大変でタイヘンデ・・・。

 

 

おっと!昔の事を思い返していくうちに、だんだん辛くなってきて話が逸れました・・・

麺の話でしたね。そうそう加水が高くなったんですよ。

でも麺の扱いは難しくなったものの、クオリティーに関してはよく判らなかった、

というのが本音でした。

 

 

そして何回も書いていますが、閑古鳥がピヨピヨと泣くんです・・・もとい!鳴くんです。

すると当然のことながら麺も余るんです。毎日毎日・・ピヨピヨ。

そしてそれを毎日毎日食べるんです・・・あ!今も食べてるか!

と言うか、当初は作って一晩寝かせて翌日に出し切る計画でした。

でも閑古鳥がピヨピヨと泣くもんですから、どんどん麺が古くなっていくんです。

 

 

その当時の感覚としては、

「お客さんに出せない古くなった麺を、我々が腐る前に食べなければ。」

みたいな気分でした・・・残飯処理ではないですが・・・ロスにしない為に

自分達が犠牲になって古い麺を食べる・・・後ろ向きな気持ちでした。

 

 

しかし結果としてこの閑古鳥がピヨピヨのおかげで、偶然にも発見してしまうんです。

美味しい麺と美味しくない麺を!!!・・・エヘヘ

勿体ぶりまして、この続きは次週に持越しです・・・ピヨピヨ。

 

 

2012-07-23 22:57:11

秘儀de奥義の麺作り③

カテゴリ : 秘儀de奥義の麺作り

さあ!製麺機は手に入れました。

いよいよ【かんすいを使わない国産小麦粉で作る麺作り】への無謀なる

チャレンジのはじまりハジマリ~。

 

 

最初はなんとあのラーメンの鬼、佐野実さんの支那そば屋で使っていた、

今となってはかなり入手困難な『はるゆたか』を、贅沢にも使ってました。

その後、品薄で手に入らなくなりましたが・・・。

 

 


外麦(外国産小麦)はおろか、内麦(国産小麦)の事などヨクワカラナイ・・。

だいたい麺だとメーカーごとに『製麺用にブレンドされた小麦粉』が、一般的に

使われているのではないでしょうか。

 

 


やはり餅屋は餅屋ということで・・・小麦と言えばパン屋さんでしょう。

まんまる堂の数少ない飲食店でお付き合いが在るところ・・・・・・・・

・・・・・豊橋にある『ぱん工房Peche(ぺシュ)』さんのオーナーさんから、

内麦の事について色々とアドバイスや情報をもらったおかげで、

我々のような素人が無謀なるチャレンジを出来たのだと・・・・感謝・感謝デス。

なんか移転するという話を聞いていますが・・・連絡が無いな・・・・・・・・・

・・・・感謝の気持ちを込めて花輪など・・『まんまる堂』として・・・・送りたいのにな~。

ケンちゃん・・・連絡くださ~いネ。

 

 

 

おっと!話が脱線してしまった。

内麦の『はるゆたか』を使い、安全な卵と少々のデンプンとグルテン・・・・

・・・天日塩と水・・・。水はまだ最初の頃は浄水器を通しただけの水でした。

水分量は小麦粉の32%ぐらいだったかなー???

太目のちぢれ麺。(今よりもかなりの太めでした。)

教えてもらった通りに作って、一晩寝かせてから提供する・・・・と言う段取りでした。

 

 


卵やデンプンやグルテンの量など変えて何回も何回も試作して・・・・

まあ、こんなもんかいな・・・ここから先はそのつど・・そのつど・・変更して・・

・・とりあえず、よくは判らないけど・・・いってまえ~~~的な感じでオープンに

突入して行くのでした。

 

 


そして前にも書きましたが・・・オープンは結果として想像の範疇を超えた

技術的な未熟による大失敗を、しばらく取り返す事が出来ずにその後・・・

記録的な大惨敗を喰らい続け、閑古鳥がピヨピヨと鳴いてしまうお店に・・・。

 

 

 

どちらかと言うと、スープは自信がありました。

麺はかんすいを使っていないのだから、少々のコシのなさだとか茹で伸びの

早さなどは、大目に見てください的なスタンスでした。

 

 


しかし当てにしていたスープは大迷走!!!

麺もやはり今ひとつじゃないかいな・・・と問題は山積。

さてさてこれからドースル???と言う所で

時間となりましたーーーー。まぁーたらーいーしゅーーージャジャジャン!

 

 

2012-07-18 01:30:26

秘儀de奥義の麺作り②

カテゴリ : 秘儀de奥義の麺作り

かんすいの代わりに卵を使う、国産小麦での麺作り・・・。

麺のコンセプトは出来ました。

 

 

さて今度はそれを一度に、100食程度仕込む事が出来る製麺機が必要です。

メーカー数社に資料と見積もりを請求しました。

しかし資料は送られて来るのですが、ちゃんとした金額の見積もりは

何故か未記入なのです・・・・???

 

 


金額も判らないのに、検討出来るか!!!怒怒怒!!!

と、憤ってたら一社だけ丁寧な説明と、定価が示されたきちんとした資料

が送られてきました。

それが今現在も使用している、品川麺機さんから購入したマイティー50です。

 

 


関係者からのアドバイスで、故障した時の事を考えるとやはり修理などで

迅速に対応の利く、近場のメーカーの方がいいよと言われました。

が、売る相手のフトコロや立場によって、売値を変えてやろう・・・なんて考えてる

奴らなんか、信用できるか!!!・・・と思いましたね。

 

 


だから唯一誠実な資料を送ってくれた、東京の会社でしたが

品川麺機さんに決めました。

誠実で詳細な資料を送ってくれると言う事は、商品にも自信があるからだとの

判断でもありました。

 

 


そして購入の下見もかねて、かんすいの代わりに卵を使う、国産小麦での麺作り

へのアドバイスも、伺おうと一路東京へ・・・。

そこで実際に麺を作る手順から、機械の動かし方まで丁寧に指導いただき

なんとなくやっていける様な気持ちになりました。

 

 


その時に言われていまだに忠実に守っている事・・・。

小麦と水を直接、攪拌機に入れる前に、ある程度は手で粉に水を回した方がいい

(意味がよくわからない方は、How To 麺?を見てくださいね)・・・とか、

色々と今現在にも生かされています。

 


そしてそこで貰った一番の決定的なアドバイスは、

「麺を美味しく作りたかったら、加水(小麦に対する水分量)は高めに

した方がいい。」というアドバイスでした。

 

 

何故そのようなアドバイスをくれたかと言うと、その当時の麺の設計図は

加水は低めだったからです。

その当時旭川ラーメンがブームで、実際函館で食べた旭川ラーメンに感動して

魚貝ダシを使ったラーメン・・・のーまる(らーめん)の製作のヒントになりました。

その旭川ラーメンの麺は太麺で、低加水の麺だったのです。

 

 

だからまんまる堂の麺も、低加水の麺で行こうと考えていました。

でも多加水の麺の方が美味しいよ、と言われたのですが、

「とりあえず最初は、低加水の麺でやってみます。」

と、変更はしないでとりあえずやってみよう、との意気込みで

まい進していくのでした。

 

 

閑話休題・・・・。

その時にこんな質問をしてみました。

「釜揚げうどんが好きなのですが、麺を持ち上げた時に途中で切れる麺と、

切れない麺があるのですが・・・その違いは何なんですか?」

と、質問したところ・・・

「切れる麺は、茹で置きをしている所だよ。茹で置きをしていない所の麺は

決して切れることは無い!」

と怒り気味で返答がありました。

ああ、この人は本当に自分の仕事に誇りをもってやってるんだな、と思いましたね。

 


麺の話題はまだ続きます。

2012-07-10 00:05:53

秘儀de奥義の麺作り①

カテゴリ : 秘儀de奥義の麺作り

たまにはお店の事も書いておかないと・・・。

少し前にHOW TO 麺?という項目で、【秘儀de奥義の麺作り】

と称して、まんまる堂での麺作りを紹介しました。

 

 

本来このホームページは、お店で使っている調味料や材料だとか、

その材料をどの様に加工して仕事を施しているのか・・・・等々の

情報公開の場として使っていこう、と思って始めたのでした。

 

 

しかしこれまた~進まない~進まない~と・・・。

まずこの手の技術的な事がさっぱり分からない。

なので、このホームページの製作会社の方に色々と相談しながら

進めていますが、やはり自分で考えた事が自分で実行出来ないので、

進まない~進まない~。

 

 


すぐにでも立ち上げられるネタもあるのですが、第3者を介してでないと

進まないので、公表できない・・・・頭の中にはここでやりたい事のアイデアは

あるのですが、実行するのに時間が足りないし、気力も足りない。

 

 

と言う事なので、少しずつしかやれないのです。

でも少しずつはやって行きますので、乞うご期待!(してないか・・・)

 

 

いやはや、前置きが長くなってしまった。

そうそう麺のお話でした。

やはりまんまる堂といえば『麺』でしょう!!!!!!!!

自画自賛でお恥ずかしいのですが、麺には自信アリです。

しかし、この麺にも歴史ありで・・ファ・ファ・ファ・ファァァ~ン・・・(回想モードに突入)

 

 

国産小麦を使った無かんすい麺。

かんすいの代わりに卵を使ってコシを出す・・・・。

全く製麺などやったことのない素人が考えた、無添加の中華麺の設計図です。

 

 


今と違って当時(豊橋のオープンが2000年)かんすいを使わない中華麺の

作り方など簡単には手に入るものではなく、少ないデーターの中から『卵』という

キーワードを探り当て、これに賭けてみるかと半信半疑の設計図でした。

 

 

手動の小っさなパスタマシーンで麺の試作をしていたのですが、

やはり加水(小麦粉に対する水分量)の問題なんかもあって、

(パスタマシーンでは低加水の麺は作りにくい)うまくいかない。

 

 

そんな時にその当時の小麦を仕入れる予定の業者さんが、

材料さえ持ち込めば、麺を作ってくれる所を探してくれたので、

助けに船とばかりにお願いして連れて行ってもらいました。

 

 


大手の製粉関連の会社だったと思います。(うろ覚え)

とても大きな製麺機というか製麺マシーンですね、でか過ぎて・・・。

我々の希望どうりの加水に卵入りで、ドドーンと素早く50食分作って

いただきました。

 

 

「おおー!」とか言いながら喜んでいる我々を見て、たぶんこのコシが

ないであろうと想像され、商品としては失敗作であろう麺を持って

喜んでいる、これから商売を始めるであろう素人を見て不憫に思った

のでしょうね・・・。担当者さんが言いました。


「まぁ・・・(言いにくそうに)たぶんですけど、すぐに茹で伸びしちゃう

かもしれませんねー。・・・・まぁ・・・それにかんすいを使っていない麺は

、中華麺ではないですしね(商品表示上)・・・。・・・・どちらかといえばうどんの

仲間になりなすかねー・・・・。」


と、失敗が約束されているであろう無知な2人に、さりげなくアドバイスをくれました。

 

 


しかしこちとら、かなりの無知なもんですから・・・・カッ・チィーンときました。

内心では、「なんやとー。馬鹿にしやがってぇ~。かんすいなんかたとえ天然物

でさえも、絶対使ってやるもんか!」と怒ってました。怒怒怒怒怒・・・・・・。

 

 

「かんすいを使わないと中華麺と呼べないなら、上等やないか・・・怒怒怒・・・

我々が作る麺は、まんまる堂のオリジナルじゃ!!!!」と、息巻いていました。

いやー、無知って恐ろしいですね・・・恥恥恥・・・やさしいアドバイスだったのにー。

 

 

でもやはり、無知だからチャレンジ出来たんだと思います。

かんすいを使わない内麦を使った麺作り・・・・。

 


このつづきは次回に・・・・続続続(もうエエって!)

 

 

 

2012-07-02 23:55:17

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