前回の投稿から一週間たちますが、まだまだ出てきてますね、食材偽装。
ホテルだけでなく、百貨店や大手レストランなど、とどまる所を知りませんね。
たぶん食べ物を扱ってる職場で働いてる人(働いていた人)、ほとんど
すべての人が、「どこでもやってるでしょ、こんな事」と、思ってるはずです。
実際、元従業員とか現従業員とか、匿名でコメント出していますよね。
「うちでも慣例的にやってるし、たぶんどこでも同じ事をやってる」、と。
もちろんこんな不祥事、許される事ではないのですが、何故こんな事が
当たり前になっているのでしょうか?
そしてそれを、誰も正そうとはしなかったのでしょうか?
特にホテルに関してですが、ワタシの知っている限り、経営的には、
かなり厳しい状況の所が、多いのではないでしょうか。
宿泊中心ののビジネスホテルなんかは、黒字の所が多いでしょうが、
宴会場やレストランを持っているシティホテルや、コミュニティホテルなどは、
運営に膨大な人件費を抱えるために、利益を上げるのは困難だと
言わざるを得ません。
黒字で笑いが止まらん!なんてホテル・・・バブル期にはあったでしょうが、
今はホント冬の時代・・・経営はかなり厳しいはずです。
そしてお約束通り行われるのがこのような事です。
遊休資産の売却や人件費の削減等により、固定費を削減する。
価格の引き上げや原価率の引き下げにより、変動比率を下げる。
稼働率を引き上げたり、客単価を引き上げることで売上高を増やす。
遊休資産の売却なんて、この間「半沢直樹」でもやってましたね。
しかし食材偽装に特に関わってくるのが、まさしくこの二つの問題。
「原価率の引き下げ」と「人件費の削減」です。
たぶん会議なんかで、こんな事言われるんです。
「少し仕入れのコストが掛かりすぎてるんじゃないのか?もう少し下げろ!」
「え!これ以上は無理です。料理のクオリティーを保てません。」
「そういうのを、何も努力をしていないと言うんだ!すべての食材の仕入れを
もう一度見直せ!」
「安い食材に変えることは可能ですが、ホテルとしての食事のクオリティー
は、保障できなくなりますが、それでもよろしいですか?」
「何をつべこべ言っている?当然だがホテルとしての食事のクオリティーを
保ちつつ、コストを下げろと言っているんだ。あと2%落とせ。これは命令だ。」
みたいな会話があるのでしょう・・・会議では・・・半分聞いた話ですが。
最初はいい物を提供しようと、やる気のあった料理人が、日が進むにつれて
どんどんやる気を失っていく様を、幾人となく見てきました。
曇った顔で、「こんなもの・・・やってられるか・・・」みたいな事を、呟いている
料理人を何人も見てきました。
料理を極めようと意気揚々とこの業界に入ってきたのに、レトルトの食材を
並べたり、出来合いのソースを温めたりでは、やる気もなくなってきますよね。
その延長線にある問題が、「食材偽装」問題です。
徹底した「原価率の引き下げ」を行った結果、こうなっていくのです。
『力石 徹』ばりの身体にコストカットした結果の副産物が、「食材偽装」なのです。
だからマスコミの会見でも、料理長たちは皆あまり悪ぶれて居ないでしょ?
心の中で、「ほら見たことか!俺達が悪いんじゃないもんね。悪いのは上層部。
俺達は言われた通りにやっただけ。料理の本質も分かってない奴らが、勝手に
決めた事だ。文句は上に言ってくれ!」と、思ってるのかな?(あくまでも想像です)
「食材偽装」が問題になった事が問題なのであって、「食材偽装」を行ってきた
事実を反省しているなんて事は、ないと思います。
だって間接的にですが、「業務命令」なのですから・・・いや、直接そう言われた
人も、結構いるのでしょうね・・・。
所詮は他人事です。自分はやりたくなかったけど、上からの命令だから・・・・
しょうがないね・・・って話です。
これが今、巷を賑やかしてる「食材偽装」事件の背景です。
この問題はホテルだけでなく、食料品を扱っているすべての業種に
当てはまるのではないでしょうか?
・・・次回に続きます。