世にも奇妙な物語・・・まんまる堂の移転編⑤
カテゴリ : 長久手の無添加ラーメン屋日記
もう不動産の資料は軽く100店舗以上閲覧し、実際に
見に行った店舗も50は超えてたでしょう。
キリがない・・・不動産はそう簡単には増えないし、
土地から店舗建てる資金がなければ、どこかで妥協する
しか無い・・・と、腹をくくったのでした。
そして天白区のとある店舗と契約したのが、2005年2月
下旬頃だったと思います。
子供達の転校とかも踏まえ、4月新学期に間に合うように
急ピッチで住居を決め、逃げるように豊橋から天白に
引っ越しました。
その一方で、店舗の改装業者とも打合せしたりして、
開店に向けての準備も進めていたのでした。
そして4月、引っ越しの荷物もある程度落ち着き、
子供達も学校に通い始めて、名古屋での生活が始まりました。
店舗開業に向け、改装業者と工事を始める日程も決め、
あと電話して「お願いします」と言えば、全ての工事が
動き出す段階まで、話は進んだのでした。
ワタシは工事前の店舗に入り、椅子に座って缶コーヒー
を飲みながら見積書を見て、そこに記載されている委託業者
の電話番号を確かめて、携帯電話を手に取りました。
業者に「じゃあ、工事予定通り始めてください。」と、電話
すれば約2週間後から店舗内装工事が、順次取り掛かる予定に
なっていました。
そして携帯に番号を打ち込もうと指を伸ばした時・・・。
そしていよいよ、その時がやってきました。
(その時歴史が動いたの決め台詞だったような?)
なんとなく頭が締め付けられるように感じ、何故か耳鳴り
がして、店内の空間が圧縮しているような感覚を覚え、
冷や汗まで出てくる始末。
「え〜〜〜〜???なんや、この変な感じは???」
と、初めての異常体験に焦り、プチパニックを起こしながら
天井を見上げると、なんか奇妙な圧迫感の中・・・。
「やめろ、やめとけ、やめろ、やめとけ」の大合唱・・・。
もちろん見えも聞こもしてないのですが、まるで多くの
顔のない首達が「やめろ、やめとけ」の大合唱をしている
ような雰囲気が漂っているように、感じました。
「まるで(うしろの百太郎)のようやな・・・」と、
この事態を客観視している自分が、そう呟いたのでした。
「ふうー・・・」と一息ついて、天井から目を下に向け
、もう一度新たに見積書を見直しました。
今までこのように考えたことはなかったのですが、何故か
「これはご先祖様たちが、ここで店をやらない方がいいと、
忠告してくれているのではないか・・・」と。
頭の中では「やめろ、やめとけ」がぐるぐると渦巻いてる
状態の中、大きな決断を下すかどうか・・・今まで開業
に向けて使った時間とお金を、すべて無駄にしていいのかどうか?
悩みに悩み・・・下した結論が「開業を取りやめる。」
という。重い重い決断だったのです。
「よし・・・業者には申し訳ないけど、工事は中止
してもらおう。」と思った瞬間に、すべての付き物が
取れたように「スーっと」、体が軽くなったんです。
これまでの人生で「ご先祖」の事など、一度も考えた
事など無かったのに、何故そう思ったかは、謎です。
(うしろの百太郎に引っ張られてたのかな?)
そして業者に電話して中止を伝え謝り、天白での開業は
幻となったのでした。
・・・え・・・それって霊体験・・・???
って言いたいとこなんですが、そうではないと思います。
多分、駐車場の事とか、少し性急に店舗を決めてしまった
事など、どこか頭の片隅にあった「不安材料」の数々が
顕在化して起きた、不思議な出来事だったのではないか
・・・と、思います。
でも今まで一度たりとも考えたことのなかった「ご先祖さま」
という単語が出てきたのは・・・不思議です。
(うしろの百太郎に引っ張られてたのかな?)
と、期待させといてどこが「世にも奇妙な話じゃい!」と、
お怒り方もいらっしゃるかとは思いますが・・・許してね!
だって霊感無いんだもん!・・・と、言い訳しておきます。
いやー・・・こんなしょーもない話やのに、長かった・・・。
3回ぐらいで全編いけるやろと、軽く考えてたのに・・・。
実はまだこの奇妙な話・・・「長久手の店舗編」もあるんです。
(え・・・期待してないですって)
しかし、一旦「天白に移転しなかった編」が長すぎたので、
またの機会にやりたいと思います・・・懲りずに。
え・・・もういいって・・・まあそう言わずに・・・待っててね!
2022-09-05 06:25:58
世にも奇妙な物語・・・まんまる堂の移転編④
カテゴリ : 長久手の無添加ラーメン屋日記
豊橋のまんまる堂が2004年の9月に閉店してから、
更に急ピッチで店舗探しを本格化させていきました。
移転資金が潤沢ではないので、出来る限り早く決めて
しまわないと・・・という焦りもありました。
アルバイトしながらの店舗探しでしたが、時間があれば
豊橋から名古屋方面に出かけ、気になる店舗をチェック
しに来ていました。
それ以外にも子供の転校問題があるので、4月までに
新しい店舗を決めて、名古屋方面に引っ越さなくては
ならない・・・という課題も抱えていました。
物件の中で天白区で飲食店居抜きで、ここならなんとか
・・・と、思わせる物件があったんです・・・2004年
師走の候ぐらいの話です。
家賃も手頃でしたし、何よりも豊橋の店舗よりも広かった
のが心揺さぶりました・・・(豊橋の店舗は狭かった・・・
その狭さが移転を決めた大きな理由の一つでした。)
店舗居抜きで、これなら移転費用も抑えることが出来る
んじゃないかなと、勝手に見越していました。
でもその物件にも当然のごとく大きな問題がありまして・・・
ななななんと・・・店舗併設の駐車場が無かったのです!
今の感覚では「駐車場が無いなんて、無理!」と、考える
と思います・・・特にファミリー向けのお店で・・・。
しかしですね・・・信じられないでしょうけど2004年当時
路駐は当たり前に行われていたんですね・・・特に名古屋の
道路は酷かった。
今とは違い、駐車場が無いようなお店の前の道は、路駐の
車がが所狭しと並んでいるのが、当たり前でした。
というか、そこらじゅう、道路という道路には路駐してる
車で溢れかえっていたと言っても、過言では無かったと
思います。
だから「駐車場無いか〜」と思ったのですが、店舗見に
行ったら道路の路肩も広く、路駐してもさほど交通の
迷惑にならないな・・・と、勝手に判断しました。
それに回りには月極駐車場はたくさん存在したので、
どこか空いてる所数台分借りれれば、なんとかなるだろう
と、どこか気楽に考えてました・・・駐車場無い問題。
実は密かに、2004年の道路交通法の改正により、
放置駐車違反に対する厳罰化が、2006年の6月から
施工されることが、決まっていたんですね。
でも風の噂で聞いた程度で、あまり現実味もなく
まあそうなったら近隣の月極駐車場を、たくさん
借りればいいや・・・程度に考えていたんです。
この甘い考えが、この後に起こる悲劇の原因と
なるなんて・・・この時は思いもしなかったのでした。
・・・全然話が進まない・・・予定よりも
全く進まない・・・どうしよう・・・。
こんな話面白いですか??????
でも、来週も続けます・・・トホホ。
2022-08-30 17:37:35
世にも奇妙な物語・・・まんまる堂の移転編③
カテゴリ : 長久手の無添加ラーメン屋日記
「長久手初上陸だったので、どこをどう周回したのは
その当時分かりませんでしたが、「らーめん道場」
という店名と建物の造形は、はっきりと記憶の片隅に
残っていたのでした・・・・・・・。」
と、前回はここで終わってます。
忘れてますよね・・・「世にも奇妙な物語・・・
まんまる堂移転編②」というシリーズ物を始めた
のが先月も19日・・・もう1ヶ月前の話です。
色々ありました・・・・これ書くと更に長くなるので
本編を始めたいと思います。
・・・まだ豊橋のまんまる堂を営業しながら、休業日
を利用しての店舗探しでした。
時間も限られているので、名古屋全方面で新しい店舗を
探すのではなく、エリアを限定することにしました。
長久手町、名東区、日進市、天白区のエリアにある
不動産を回り、店舗情報を仕入れていきました。
が!・・・が!です・・・いい物件なんてなかなか
無いんですよ〜〜〜〜(物件探しアルアルですね)
何十枚とある空き店舗物件の資料・・・「あ!コレ!」
な〜〜〜んて優良物件、見つかれば宝くじに当たったも
同然、そのようなラックはなかなか落ちてません。
更に豊橋のまんまる堂、残念ながら売上もそこそこで
移転に使える資金も潤沢ではありません。
更に時間のない中、どこかで落とし所を見つけるしか無い
という、追い込まれた状況でした。
残念なことに長久手、日進は万博前バブルで地価が高騰し
家賃も高く、物件もない状態でした。
藤が丘の不動産屋さんが「つい最近まで3千円だった駐車場が
今は1万円に跳ね上がったよ・・・バブルだね。」と、言って
たのを、今でも覚えています。
名東区も同じく人気のエリアで、物件も少なく家賃も高かったのです。
資金力のない我々は、自然天白区をターゲットに絞り店舗探し
を進めていくのでした。
・・・なかなか奇妙な話になりませんが、次週は期待してください!
(ホンマかいな・・・)
2022-08-23 18:05:00
覆水盆に返しまくりの巻
カテゴリ : 長久手の無添加ラーメン屋日記
皆さん・・・怒らないでくださいね。
勝手に繰り広げている、チャーシュー「豚バラ」or
「肩ロース」論争・・・色々と理由はあるけど、「豚バラ」
で決定!と、前回そう謳いました。
エぇ〜〜〜!・・・まだその話するの〜〜〜〜〜〜!!
と、お怒りの方・・・まあ聞いてください!
しばらく仕込んだ「肩ロース」のチャーシューを店で
出していたんですが、ななななんと・・・評判がイイ!
ワタシもモチのロン・・・味見しました・・・。
良い・・・確かにまんまる堂の「らーめん」には「豚バラ」
のチャーシューより、「肩ロース」の方が合うと思います。
(もちろん個人的な意見ですが)
結構お客さんから「肩ロースのチャーシュの方が、イイね」
的なお声を頂きました・・・悩みます。
「豚バラ」のチャーシューには、男性的でワイルドな
美味しさがあり、それはそれでイイものです。
他方「肩ロース」は女性的で、きめ細やかで繊細な
美味しさがあり、甲乙つけがたいのですが・・・。
スミマセン!やっぱりまんまる堂のチャーシューは
「肩ロース」で行こうと決めました!!!!
お客さまのお声を反映させ、まんまる堂に合うチャーシュー
をと複合的に考え、「肩ロース」を選択するに至りました。
・・・いい加減にしろ!・・・・というお声も、分かります。
でもですね・・・「お客さま」により良い選択をと考え、
泣く泣くの決断だったのです・・・許して〜〜〜〜〜。
「嘘つき!」と言われても仕方ありません。
二転三転する優柔不断さも、言い訳できません・・・
すべてワタシの不徳といたすところです!
もちろん「切り分けにスキルが必要」という大きな課題は
残ったままなのですが、そこは時が解決してくれると
信じて、見切り発車とさせて頂きます。
こんなしょーもない話を、3回続けてしまい本当に
申し訳ございませんでした!
今回でこの論争(?)に、幕を下ろしたいと思います。
もうしばらくは「豚バラ」のチャーシューを、お楽しみください!
2022-08-16 19:49:31
一夜の夢・・・ですな。
カテゴリ : 長久手の無添加ラーメン屋日記
いやいやいやいや・・・・シリーズ物が進みませんが、
ちょっと、違うネタを・・・。
困った困った・・・前にですね、チャーシューを「豚バラ」
から「肩ロース」に変えまっせ!・・・と、宣言したのです。
もちろんそのつもりで「肩ロース」で仕込んでみたのですが
・・・・。
イマイチだったんですよ・・・味云々の話ではなく・・・。
サイズ感が今ひとつだったんです。
結構個体差があって、チャーシューの切り手のスキルが
無いと、個体差の微調整がままならない・・・。
難しい言い方になってしまいました。
切り手がチャーシューを切る時に、角度や切り方を工夫
しないと一定の大きさでチャーシューを提供できない・・・
という問題が発生したのです。
要するに、一定のサイズ感のチャーシューを提供するのに、
かなり切り手の技術が必要なのです。
今はどうかと言いますと、「バラ肉」をワタシができる限り
同じ大きさになるように形成してしているんです。
(もちろん、全て同じという訳にはいきませんが)
切り手が真っ直ぐ普通に包丁で切れば、いいサイズ感に
なるように、かなり時間をかけて形成しているんです。
(これに時間が掛かる!)
チャーシューの厚みを一定に切るだけで、結構失敗を
繰り返しながら、覚えなくてはならないのです。
一定期間はコチラも多少の猶予を見ながら、時には
改めて指導したりして、時間を要する技術なんです。
その技術以外で角度や切り方まで要求するのは、
かなり難しいと思われます。
スタッフにも厨房仕事を手伝ってもらっているのですが、
多分「チャーシューを切る」仕事が、一番難易度が高い
業務です。
家庭の料理で、あんなに大きな物を一定の厚みで切る
という作業を経験することは、多分無いでしょう。
だから厨房仕事で、チャーシュー切れたら一人前・・・
というぐらい、難易度の高い作業の位置づけなんです。
それをこれ以上、角度や切り方の工夫までやって
もらうのは、技術力を望みすぎる事になってしまう
な・・・と、考え直しました。
豊橋時代は2オペだったので、個人個人が工夫して
切ればよかったので、簡単だったのですが・・・。
これ以上の負担はスタッフに課せられないな・・・
という結論に至りました。
もう仕込んでしまったのでしばらくは「肩ロース」の
チャーシューを提供しますが、途中から、また「豚バラ」
に戻ります。
仕込みの観点から言いますと・・・「肩ロース」の方が
圧倒的に楽ですね〜〜〜〜〜〜!!!!
でも・・・・でも・・・・仕方ない・・・。
ワタシの「チャーシュー巻かなくていい」計画は、
一夜の夢と化してしまいました。
皆様には少しの間だけ、「肩ロース」のチャーシューを
お楽しみください!
・・・・とりあえず、現場からでした!
2022-08-08 20:32:49