長久手町にある無添加ラーメン屋さんの日記
2022-11-08 16:50
いかに「ボルシチ」が限定に?・・・③
・・・数々の限定麺の失敗から学んだこと・・・。
「スープの土台がしっかりしてないと、麺に負ける。」
というものでした。
「それ貴方の感想ですよね。」・・・と、ひろゆき風に
突っ込まれたら、「感想で〜す!」と、明るく無責任に
答えるでしょう。
無添加で野菜中心の限定麺・・・などと素っ頓狂な事
やってると、「化学調味料」や「酵母エキス」などの
秘法を使って、スープの弱さを誤魔化せません。
やはり日本人のDNAに刷り込まれている、伝統的な
「出汁のUMAMI(旨味)」が十分満ち溢れているスープ
が、美味しいという本能を刺激するのだと思います。
まあ、その本能を麻痺させるのが、大量の「化学調味料」
や「酵母エキス」だったりするのですが・・・。
何故か世界の三大(四大)スープの中に、日本の汁物
が入っていません。
お味噌汁や、お吸い物などはシンプルなので選外で
しょうが、日本でのクオリティー高いスープと言えば
・・・なんと言っても鍋のスープでしょう。
個々に取り分けられてないので、スープというジャンル
に入らないですが、作り方も千差万別、変幻自在なので
一つに絞れないですよね・・・。
我々は縄文時代から鍋料理を食べ続けているのです。
世界最古の土器いわれる青森県大平山元遺跡で発掘
された縄文土器は、約1万6000年前のモノです。
遥か1万年以上も前から、貝や魚、野菜などを煮込み
、家族団らん鍋を囲んで食事していたのです。
一万年以上鍋の研鑽を繰り返し、美味しさを探求し続け
てきたのです・・・それが大和民族の美味しさを感じる
DNAに刷り込まれているのでしょう。
・・・おっと!話が大幅に脱線してしまいました・・・。
「スープの土台がしっかりしてないと、麺に負ける。」
要するに簡易ではなく、複雑に味を重ね出汁を取り、
舌に感じない味の土台を作らないと麺に負けてしまう
というのが、拙いワタシの経験則です。
今回の「ボルシチ」は全体的に平坦な味わいなので、
しっかりベースを作らないと、麺を入れた途端さらに
平坦さが増してしまうでしょう。
そこで必須アイテムの昆布、鶏の組み合わせ・・・
グルタミン酸とイノシン酸の出汁算を使って
底上げと、我々のDNAにも響くような工夫です。
しめじのグアニル酸も加えてます。
本来じゃがいもが使われているメニューなんですが、
秋はさつまいもが旬なので、そのほんのりした甘み
で舌に安心感を。
あと食感に変化をつけるため、レンコンでシャキ
とした歯ごたえを。
食感のアクセントとしては、ライ麦パンも使ってます。
ライ麦パンはワタシが食べた「ボルシチ」に付いていた
ので、再現しました。
サワークリームは生クリームに乳酸菌を加え発酵させた
ものなので、代用で豆乳ヨーグルトとレモンで作ってます。
あと「ディル」は欠かせないですね。
「ボルシチ」は「ディル」の香りがあってこそ「ボルシチ」
という料理が完成する・・・と思います。
最後の締めのご飯・・・「ポテごはん」はなかなか秀逸です。
とろっとしたリゾット風に変身するので、締めとしての
満足度は瀑上がりでしょう(自画自賛)
・・・ロシアのウクライナ侵攻から「ボルシチ」に辿り着
きました。
「ボルシチ」を食べたからと言って、直接的なウクライナ
支援にはならないですが、我々に出来ることは精々募金
するぐらいしかありません。
が、間接的ではあれ「ボルシチ」を作り、食べてもらう
事で、早くウクライナの人達が平和な日常が戻るように
と・・・ワタシの祈りを形にしたのが今回の限定です。
「ウクライナ料理なんて食べたことないな〜」って人に
一度は召し上がって欲しいですよね。
12月中頃までの提供予定です。
是非一度お試しください!!!!!!
(C) まんまる堂 無添加自家製ラーメン 愛知県長久手市