いやいや、「肉モリモリ」から「遺伝子ウンヌン」に話が脱線(?)しました。
元々の話題だった「肉モリモリ」に少し話題を戻したいと思います。
肉をモリモリ食べて、元気満点ってな話にはならないよ・・・というお話。
「何をいってるんだ。肉食獣は肉食べとるやないかい!」
「ワシの身体と魂は肉で出来てる。肉食獣と同じで元気一杯なんじゃい!」
と、言われるお方も、いらっしゃるかと思いますが・・・(エ、いない?)。
では、本家本元の「肉食獣」は「肉をモリモリ」食べて元気一杯なんでしょうか?
野生の「肉食獣」は、倒した獲物のまずその血をすすり、骨を噛み砕いて、
脳髄や骨髄や内臓を食べつします。
そしてよほど空腹でないかぎり、ほかの筋肉部分など見向きもしないそうです。
北極グマも、捕まえた魚の頭部と臓物だけを食べ、他の部分などすぐに
水の中に放り出すそうですそうです。
あれ~?カルビは?サーロインステーキは?・・・筋肉は食べない~?
いわゆる「肉食獣」が襲うのは、シマウマ、キリン、羊、鹿のような「草食動物」で、
これらを倒すと必ずまず胃や腸を掻き破って、その中の半分消化しかかっている
青草を食べるそうなんです。
ん~?肉食獣が青草ぁ~?・・・って思いませんか?
人類の中でも「肉食」と考えられているエスキモー人も、海獣などを捕らえると、
真っ先にその血をすすり、内臓を喰らい、その中の海草を食べ、骨を噛むそうです。
このようにして植物性食物を摂取するそうですが、やはりエスキモー人の場合には
植物性食物が足りず、平均寿命は27歳ぐらいだそうです。
そしてこの寿命は、ライオンやトラやヒョウなどと同じなんだそうです。
いやー、なんとなく示唆的なお話ですね。
我々人間も、この地球という惑星にある自然界の摂理に則った
生命体だとすれば(宇宙から来た生命体だ!と言われれば・・・それは・・・)、
肉(筋肉)ばかり食べていたら、どうやら長くは生きられない事が、肉食獣や
エスキモー人の話からわかると思います。
ましてや、「本来肉食でない」日本人など、論外ですね。
『栄養学のウソ?ホント?』でも書きましたが、「肉食」といわれる西洋人も
最も初期の段階では、草食動物を殺して一番初めに食べたのは、その動物の
胃の中の草だったそうです。
そういうふうにでもしなければ、自分の健康が維持できない事を本能的に
知っていたのでしょう。
約470年前に、「肉食」の国ヨーロッパから日本に来たフランシスコ=ザビエルが、
当時の日本人の食生活を見て感じた事を、祖国に送った手紙に書いています。
「日本人は自分達が飼っている家畜を、殺したり食べたりしません。
時々魚を食べ、米と麦を食べるが、それも少量です。
彼らが食べる野菜はたくさんあり、少しですが幾種類かの果物もあります。
それでいて、この地の人々は、不思議なほどの達者な身体をもっており、
稀な高齢に達する物も多数います。
たとえ口腹が満足しなくても我々の身体は、僅少な食物によっていかに健康を
保つことが出来るかは、日本人に明らかに顕れています。」
これでもなお、
「ワシの身体と魂は肉で出来てる。肉食獣と同じで元気一杯なんじゃい!」
と、言い切れますか・・・(エ!・・・言ってない?)